草魚放流後の10年間で雄蛇ヶ池のバスはどうなっていったのか。これは草魚放流によるデカバスバブル崩壊を示す客観的なデータです。
雄蛇会トーナメント結果の変遷
雄蛇会サイトに掲載されている試合結果から作成したグラフです。2006年草魚放流後に一度釣果は上向きます。しかし、最終的にTOP5ウエイイン重量は1/4近くまで大幅減。TOP5が釣るバスは平均で1kg越えだったものが、今では500gそこそこです。
●雄蛇會(雄蛇ヶ池バスクラブ)
※各年における第1戦~第5戦のTOP5
※リミット3本(25cm以上)
このグラフは、草魚放流後のバスの個体数変化が映し出されている客観的データだと思います。
雄蛇ヶ池ビッグバスダービー
ボートハウスツカモト主催の「雄蛇ヶ池ビッグバスダービー」優勝者の50up本数です。
2006年… 6本
2007年… 9本
2008年… 17本
2009年… 8本
2010年… 4本
……
2008年の17本が過去最高で突出。ひとりで17本の50UPです。
デカバスバブル崩壊
なぜ、デカバスバブル崩壊なのか。
現象面を当てはめると、ウィードと蓮で埋め尽くされる雄蛇ヶ池に草魚が放流されたのは2006年初頭。翌2007年には水草が消え始め2009年にはほぼツルツルに。水草減少でデカバスが釣りやすくなった2007~2008年頃の釣果はすさまじく、釣り人が押し寄せました。まさに「バブル」だったと言えます。デカバスバブル崩壊後の雄蛇ヶ池はバスの減少が顕在化し、2013~2014年頃のリバウンド時期を経て、今は再び大きく落ち込んでいます。
ガンターズビル(B.A.S.S.トーナメントレイク)の話に類似してます。以下、バサー2009年9月号より引用↓
『ウィードで埋め尽くされるタイプのアメリカの湖では、繁茂したウィードを除去するために除草剤の散布(グラス・キル)を行うことがある。ガンターズビルでも行政によるグラス・キルが実施された。グラスキルの後、2009年5月にガンターズビルで行われたB.A.S.S.エリート戦では、とんでもないハイウェイトが続出した。
しかし、地元有名アングラーは「全米屈指のビッグフィッシュレイクになったと浮かれているのは今のうちだ。ウィードがなくなればアベレージは落ち、数も激減するのは過去にほかの湖で証明されている」と言った』(一部要約)
まとめ
バスだけではありません。在来魚ふくめいろいろな生物が激減しています。草魚放流が生態系に大きなインパクトを与える例として、雄蛇ヶ池の事例を共有するべきだと思います。
もちろん、雄蛇会のデータは私の実感値とも一致しています。ますますタフ化するであろうこの先が思いやられます。
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