写真は6/2に雄蛇ヶ池で撮影したバスの稚魚(サイズは2~3cm程度)。天敵が少なくなっているからなのか、理由は定かでないが、今年は例年に比べてバスの稚魚が大量だった。
稚魚は7月に入って4~5cmぐらいに成長していたが、そのサイズの稚魚同士で共食いをしているのを見た(汗
群れの中にいた傷付いた小さめの稚魚を、群れのみなで突付いて終いには食べてしまった。そのサイズにして、バスの魚食魚としての本能はすでに覚醒しているという事実。つまり、そのサイズになるとプランクトン以外のもっと大きなもをも餌にしているようである。
しかしながら、それだけ多くの稚魚がそこまで成長するためには、餌となるプランクトンが豊富であることが必要条件。つまり、その事実から推測するに、雄蛇ヶ池には餌料(じりょう)となるプランクトンが豊富に存在するはずなのである。
以下のレポートはそれを裏付ける調査結果となった。
■ 雄蛇ヶ池の仔稚魚(しちぎょ)用餌料プランクトン調査
※仔魚(しぎょ)とは、卵から孵化した初期の幼生のことで、仔魚と稚魚を総称し、仔稚魚(しちぎょ)と呼ぶ。
【調査結果、考察からの抜粋】
07月に観察した動物プランクトンをサイズ別に見ると、ハネウデワムシ類(fig.06-fig.07)・テマリワムシ(fig.09)・ツボワムシ類(fig.10-fig.11)・ミジンコワムシ(fig.12)等、比較的小型のワムシ類や原生動物(ボルボックス属を除く)は個体数こそ少ないものの、多種が観察されている。
また中型では、ケンミジンコ属(fig.01)・ゾウミジンコ(fig.03)・ネコゼミジンコ属(fig.04)が観察され、特にゾウミジンコ(fig.03)の個体数が多数であった。
さらに大型では、ヒゲナガケンミジンコ属(fig.02)・オオアタマミジンコ(fig.05)・フクロワムシ(fig.08)が見られ、特にフクロワムシ(fig.08)の個体数が多数であった。
口径の小さな仔魚(※01・※13)の初期餌料に適する200μm以下のサイズのプランクトンは少量だったものの、雄蛇ケ池で自然産卵し、ふ化すると想定される仔稚魚が卵黄を吸収し、摂餌を開始する時期は、概ね03月~04月から07月頃であることを踏まえ、調査日現在の再生産魚は、それなりに成長し口径も大きくなっていると考えられた。
従って、ある程度成長し口径の大きな稚魚の需要に応える中大型プランクトン、ゾウミジンコ(fig.03)・フクロワムシ(fig.08)の量的存在から、07月の雄蛇ケ池は良好な餌料プランクトン環境にあると見られる。
コメント
おお!
でもオジャガで小バスは釣ったことないです。
全部40アップ…。
もきぞうさん、どうもです^^
そうですね。わたしも近年はほとんど40UPです。
でもライトリグやれば小さいのも釣れると思います。
ボルボックスって、響きがカッコいい。。。
見た目も美しい。。。
でも、アオコの原因にもなる??
fig.20 フラギラリア属(珪藻) Fragilaria sp. (オビケイソウ)も整然として美しいし、fig.21 クンショウモなんてどっかの市町村のマークみたいにデザインされています。
バス→雄蛇ガ池→つかじーさんからこんなミクロの世界までたどり着くとは。。。
fig.19 不詳に名前を付けたい。。。
なんて、バス釣りとは全く関係のない書き込みで失礼いたしました。
でも、勉強になった気がします^^
おじゃじゃさん、どうもです^^
わたしも詳しいわけでなく、よしさんのレポートを転載しているだけのことです。わたしも勉強させてもらったほうですから^^;
プランクトンが十分にいるから稚魚がたくさん育つんだなんて、普通の人はあんまり考えないですよね。。
おじゃじゃさん、よしさんです。
BASSの仔魚もプランクトンを食べて稚魚に成長しますから、BASS釣りとプランクトンは関係があります。
雄蛇ケ池のプランクトンに興味を持ってくださり、とても嬉しく、転載して頂いた甲斐があったと思います。
「普通じゃない人」は、プランクトンの種ごとの季節的変遷を把握したいと、中長期構想を抱いています。
よしさん、レスありがとうございます。
季節的変遷ということは春に咲く(活発になる)種があったり秋に咲くものがあるということですね?植物系は何となく解りますが、海老のような動物形はスポーニングシーズンがあって、犬、ネコ、バスと同様に繁殖期を持っているということでしょうか?そのようなサイクルとは無縁な下等な生物だと思っていたのでちょっと意外です。
今回は貴重な資料を公開してくださり、ありがとうございました。
おじゃじゃさん、よしさんです。
細胞がひとつの原生動物は細胞分裂で増殖しますし、エビ形の動物プランクトン(カイアシ類)は哺乳類と同様に雌雄生殖です。
丸い形のミジンコ(枝角類)は通常メスだけで増殖し、環境が悪化すればオスが出現し雌雄生殖で耐久卵を産みます。
耐久卵は湖底に沈んで生息環境が好転すればふ化します。
地球の歴史(35~38億年)では、原生動物や藍藻類が約30億年の先輩で、ヒトは1万年程度の下等な新参者ですから、彼らに教えを乞う態度が必要と思っています。
ん~
プランクトンの世界は深そうですね~^^;