120年前の雄蛇ヶ池絵地図とヤケヤツの謎

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約120年前の雄蛇ヶ池の絵図面です。「よしさん」が入手された古文書の中にそれはありました。


(拡大版はパソコンでこちらをご覧ください)
大谷津の南端が奥までそのまま出張っている形になっている。それが人の手によって仕切られて今の形(小池のような形)になったと想像できる。(実際そういう痕跡があの場所にはある)
一本松の鼻岬(ボート桟橋近く)の形状が妙に角張って直線的に描かれていて不自然だが、これは作者の感覚なのかもしれない。
現在ある養安寺ワンドの堰堤がなく、養安寺谷津が大きく南方に広がっている。(これは参謀本部陸軍部測量局の地図でも確認できた事)
ラフな地図なので池の形状から感じられるのはこんなところなのだが、実は一つ私の中で謎だった事がクリアーになった。
それは…


絵図面でヤケヤツの背後に斃馬捨場(馬の墓地)が描かれています。そして、”ヤケヤツ”は”焼谷津”だと。よしさんに聞いたところ、”焼”の漢字はよしさんが当てたとのこと。馬を焼いた=火葬したのではないかとの推測です。実はこの雄蛇ヶ池にある谷津という6つの地名(弁天谷津、松田谷津、養安寺谷津、大谷津、小谷津、ヤケ谷津)のうち、このヤケヤツだけがカタカナだった。そして、他の谷津と名が付くワンドはある程度の奥行きと面積があるのに、ヤケヤツだけが奥行きがほとんどない!?。ヤケヤツだけが地形的にどう考えても変なのです。なんらかの理由で谷津が土砂で埋まってしまったのかと想像していたが、馬の墓地ということで合点がいった。埋めた、つまり土を盛ったんです。
焼谷津の背後は杉林になっており(下の写真)、これが斃馬捨場の跡と思われます。杉はきれいに手入れをしてあり地面はシダ植物に覆われています。雄蛇ヶ池のまわりでこの場所だけが不思議な場所というか、違和感がある場所です。雄蛇ヶ池を一周歩いたことがある人ならばわかるでしょう。


(ヤケヤツの背後にある杉林)
よしさんの記述に、このような場所には「慰霊のため馬頭観音が祀られていることも多い」とありますが、その馬頭観音が焼谷津にほど近い、流れ込みの滝の上付近に祀られています。


(流れ込み上流にある馬頭観音)
よしさんに、「ありますよ、近くに馬頭観音!」と伝えると、「その場所にあるのであれば、もともと焼谷津にあったものを移設した可能性があるでしょう」とのことでした。
「水場に関する古文書収集」というよしさんのライフワークのおかげで、わたしの中の大きな謎が解けたわけです。よしさん、ありがとうございます。

コメント

  1. Tack より:

    ヤケヤツにそんな由来があったんですね。ちょっと夜怖い気もしますが。。ほかにも何か由来のある場所があったらお願いします!

  2. より:

    違った角度でホームの歴史を解析されて点と点が繋がった感じが「都市伝説」っぽくてワクワクして読ませてもらいました!
    心霊スポットの理由にもなってるんですかねぇ?

  3. メンタイ より:

    ネットで"雄蛇ヶ池"で検索したら"バス"に並んで上位に"心霊スポット"が出ますが 満更でもなさそうですね(^^;;
    最近 左肩が重たくて何か悪いものでも憑いてるのか…??と思ったら。。
    早過ぎる四十肩でした(爆)
    我ながら情けないです(´Д` )

  4. 麦わらのゾフィ より:

    おはようございます。
    こういう記事はとても好きです。
    アカデミックでスバラシイ!
    普段は〇〇〇って言う意味ではないですヨ(笑)
    以前子供を連れて釣り&カブトムシ獲り
    (つかじーさんの記事を見て!)に行った時
    裏の駐車場から時計回りに歩き始めたとたん
    子供が泣き出しました。どうしたのかと聞くと
    なんか怖いから帰りたいと言うので何もせずに
    帰った事があります。
    やっぱり子供には何か見えるのですかねー?
    ちなみに私は森林浴を楽しんでおりました。(爆)

  5. トンカツ★和幸 より:

    自分もオジャガ池については、釣り以外にも興味があったので♪
    読んでておもしろかったです★
    ヤケヤツの杉林は、そういう所だったんですね★
    確かにあの坂道は、不気味でした★

  6. つかじー より:

    Tackさん、どうもです!
    夜はね、そんなの知らなくても、もともと怖いでしょw

  7. つかじー より:

    缶さん、どうもです!
    実は、こんな話で面白いと思ってくれる人がどれくらいいるのかな~と、考えながら書いてました。バス釣りと関係ないですものねw

  8. つかじー より:

    メンタイさん、どうもです!
    心霊スポットというのはテレビ番組が作った話だと思います。子供のころはそんな話まったく聞きませんでしたよ。
    まあ、「出るかな?」なんてと思うと、出るものですw

  9. つかじー より:

    麦わらのゾフィさん、どうもお久しぶりです!
    コメントありがとうございます。
    そうですね、あのあたりはちょっと暗いし昼間でも藪の奥から何か動物でもでてきやしないか?という雰囲気がありますからね。
    そういえば今年はカブトムシを見かけてません。たまたまかもしれませんが。。

  10. つかじー より:

    トンカツさん、どうもですー^^
    >確かにあの坂道は、不気味でした
    ですよね~

  11. 隠れバサー より:

    ちょっと神秘的でちょっと背筋がぞくっとしてしまいました。こわいのは、やっぱり、ちょっとにがてです!

  12. つかじー より:

    隠れバサーさん、どうもおひさしぶりです。
    働いてくれた馬をちゃんと葬った場所ですから。人が処刑された場所や、殺し合いをした古戦場とか、そういうのにくらべればぜんぜん怖くないのではないかと。(^-^)

  13. ましも より:

    いや素晴らしい。面白かったです!
    久々におじゃが行きたいなー

  14. つかじー より:

    ましもさん、おひさしぶりですー
    ありがとうございます☆
    書いたかいがありました^^
    でもほんとにすばらしいのはよしさんです。

  15. より:

    ご無沙汰しております。
    ヤケヤツ、私は初めて(徒歩で)行った時、杉が生えてるにも関わらず、途中から水が有る様に感じたんですが、きっと元々はそんな感じだったんでしょうね。なんかココは苦手で、草刈り後1度だけ入りましたが、次は取水場後の方から回ってたりします。
    あと馬頭観音ですが、あの位置に移動させたのならば、『流れ込みの川筋も昔はどうだったんだろう?』って考えてしまいますね。
    川筋自体が違ってたんだろうか?、今の馬頭観音の方が昔の道だったんだろうか?とか。

  16. より:

    ご無沙汰しております。
    ヤケヤツ、私は初めて(徒歩で)行った時、杉が生えてるにも関わらず、途中から水が有る様に感じたんですが、きっと元々はそんな感じだったんでしょうね。なんかココは苦手で、草刈り後1度だけ入りましたが、次は取水場後の方から回ってたりします。
    あと馬頭観音ですが、あの位置に移動させたのならば、『流れ込みの川筋も昔はどうだったんだろう?』って考えてしまいますね。
    川筋自体が違ってたんだろうか?、今の馬頭観音の方が昔の道だったんだろうか?とか。

  17. つかじー より:

    鴨さん、どうもお久しぶりです!
    この時点では流れ込みは無かったんです。
    おそらく、かつて山の上にあった浄水場を作った際に流れ込みもいっしょに作られたのではないかと思います。

  18. より:

    なるほど、だとすると、取水場建設に合わせて馬頭観音も移動されたっぽいですね。

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